以前、服は厳選に厳選を重ねて減らしたほうが良いというような事を書いた。
→服の断捨離を進めたい時のガイドライン
厳選するしないに関わらず、しかし自然と自分のお気に入りの服、勝負服、というものは決まってくるものである。
今自分が持っている服の中で一番気に入っている服は？と聞いて、どんなに悩んでもひとつふたつ答えが出せない人というのはまあ少数派だと思う。
要はそういう”お気に入りの服”を着て、服を買いに行くと良い。
というのが私の提唱する服の買い物のコツである。
たとえばズボンが欲しいとなって店頭で気になった物があった。
そうしたらサイズ違いなど、いくらかの幅をもたせてチョイスし、必ず試着するようにする。
その際は、試着室でまず着替える前の自分の姿を、姿見でよく見て印象を脳裏に焼き付けておくことだ。
そうやっておくことで、自分のベストと、新しいアイテムを比較することができる。
漠然とぼんやり着てみて、似合う、似合わないと判断するよりも、具体的な比較対象があるほうが断然有利である。
しかも比較対象は自分の中でベストだと思っているものなので、大抵の場合は、それを超える物は現れない。
わざわざ新しくお金を出して、ナンバー２、ナンバー３を買いたいという衝動は起きにくいので、ここで無駄な買い物がある程度抑止できるという寸法だ。
もしもこれは自分の中のナンバー１に台頭する服だぞという感触を感じたら、その時は気持ちよく購入すれば良い。
その時できれば、古い服を一着処分すればなお良い。
あともう一つ、これはあまりファッションに感心の無い私のような者が陥りがちな思い込みなのだが、サイズなんてSとMとLがあったら、自分は昔からLだと決めてしまったら、どんな服でも考えなしにLを選んでしまえば良いと考えるが、これは大きな失敗に繋がる。
男の服選びにとってほとんど肝と言って良いのが、サイズ感である。
あまり男が体のラインが綺麗に見えるかどうかなど意識するのは気持ち悪いが、結局女性は男性のファッションに対して一番何を求めているかというと、すっきり見える、野暮ったく見えない、子供っぽく見えない、だぶだぶじゃない、かつピチピチじゃない、肉感を拾わない、そういった事が上位であって、どういう柄がプリントされているだとか、どういう素材がとか、流行りの形がとか、そういうのは二の次であると思うのだ。
要はそんなに高次元のことを求めていないと思う。
男のファッションなど、シンプルですっきり見えて、清潔感が保たれておれば、それで重畳。その程度を気にかけておけば、それで十分、特に言うことはもう無し。それでゴールであると、私は考える。
それ以上を気にかけ始めると、今度は同性から、あいつ気持ち悪いと、言われ始める。
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